調理が簡単で、具だくさんなのがうれしい鍋料理。歴史ある鍋から、食材の産地を応援するための新しい鍋まで、地域性を形にした鍋の魅力を紹介します。

じっくり煮こんだ具材には、みそ味がよくしみている。締めにはうどんを入れるのが地元流


JA管内特産の「能登白ねぎ」をはじめ、鍋に使った8種類の野菜はほぼすべてが、この日集まってくれた卓球クラブのメンバーの畑でとれたもの

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調理が簡単で、具だくさんなのがうれしい鍋料理。歴史ある鍋から、食材の産地を応援するための新しい鍋まで、地域性を形にした鍋の魅力を紹介します。
じっくり煮こんだ具材には、みそ味がよくしみている。締めにはうどんを入れるのが地元流
JA管内特産の「能登白ねぎ」をはじめ、鍋に使った8種類の野菜はほぼすべてが、この日集まってくれた卓球クラブのメンバーの畑でとれたもの
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石川県内を中心に食べられている、ご当地鍋料理「とり野菜」。その名の由来は、一度にたくさんの野菜を“とる”ことができることだ。
入れる具材に決まりはないが、唯一、とり野菜を完成させるための条件がある。それは、かほく市にある(株)まつやが製造する「とり野菜みそ」を使用すること。
その原点を生み出したのは、江戸時代、同社の前身である北前船(きたまえぶね)による物資輸送業を営んでいた廻船問屋(かいせんどんや)の初代当主・松屋和平。北前船の航海は長期にわたる過酷なもので、体を壊す乗組員が続出。そこで、魚や野菜を入れた鍋に、当主がみずから調合したみそを入れて煮こんだところ、バランスよく栄養補給ができ、なによりおいしく食べられる、と乗組員から喜ばれた。