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囲んでほっこり

【ふるさとの鍋】 ハクサイキムチ鍋 煮こむほど調和する甘みと辛み

2016.02.12茨城県八千代町(JA常総ひかり管内)

調理が簡単で、具だくさんなのがうれしい鍋料理。歴史ある鍋から、食材の産地を応援するための新しい鍋まで、地域性を形にした鍋の魅力を紹介します。

ハクサイをたっぷり使ったキムチ鍋。豚肉は茨城県産の「ローズポーク」を使った。好みでゴマ油を加えると、さらにコクが増す

八千代地区秋冬白菜部会部会長の小竹淳さんと妻の幸子さん。ハクサイは10月下旬から翌年3月まで収穫が続く

 寒さが強まり、霜にあたると甘みが増すハクサイは、鍋の材料として欠かせない。このハクサイをたっぷり使ったキムチ鍋を町の名物に掲げているのが、全国有数のハクサイ産地として知られる茨城県八千代町である。

 ことの始まりは20年ほど前。韓国出身の女性から教わったキムチのレシピをもとに、JA常総ひかり女性部八千代支部で改良を重ね、完成したハクサイキムチが話題となったのだ。辛みを抑え、隠し味に麺つゆを使うなど、日本人好みの味に仕上げているのがおいしさの秘訣である。
 そして平成23年、さらなるハクサイの消費拡大をめざし、JAと行政、地元商工会が協力して立ち上げたのが「白菜キムチ鍋プロジェクト」。町内の飲食店でキムチ鍋を提供し、産地のPRにも力を入れている。現在、このプロジェクトに参加しているのは17店舗。店ごとに作り方を工夫しているため、食べ比べてみるのもまた一興だが、今回は本家本元ともいえる女性部八千代支部のみなさんに、自慢のキムチ鍋を作ってもらった。

ハクサイキムチ鍋の味の決め手となる、女性部八千代支部手作りのキムチ。麺つゆやトマトピューレが隠し味。炒め物や煮物など、いろいろな料理にアレンジできる

キムチ鍋を作ってくれた女性部八千代支部のみなさん。「寒い冬には、このキムチ鍋がいちばん!体が温まりますよ」

「市販のキムチでも、もちろん作れますが、わたしたちが仕込んだキムチを使うとひと味違いますよ」
 と支部長の和田ふみさん。ハクサイに加え、ダイコンやニンジン、ニラ、ニンニクなど、ふんだんに使っている野菜のうまみが、キムチの味を引き立てているのだ。
 このキムチの風味を生かすべく、まずは豚のばら肉とキムチをじっくり炒めるのが、キムチ鍋作りのポイントである。豚肉の脂をキムチにからめることでコクを出し、ハクサイやダイコン、豆腐など好みの具材を加え、みそで味をととのえていく。

「キムチの量で辛みを調整できるので、小さなお子さんでも楽しめます。キムチ鍋は煮こむほどにおいしくなりますね。とくにハクサイから出てくる甘みがキムチの風味をさらにまろやかにしてくれるんです」
 ハクサイの甘みとキムチの辛み、この絶妙なバランスがハクサイキムチ鍋の特徴である。煮こんでとろとろになったハクサイも美味。どこまでも主役を張っている。うまみが凝縮した汁をご飯にかけて食べたくなるが、鍋の締めは「やっぱりうどんでしょう!」と、みなさん。それも太麺がお勧めだとか。汁をからめてツルツルっといただこう。

作り方

●キムチ
千切りにしたダイコン、ニンジン、ネギにトウガラシをからめ、細かく刻んだニンニクとショウガ、隠し味の麺つゆやトマトピューレなどを加えたものがキムチのベースになる。これに塩漬けしたハクサイを加えればできあがり。漬けこむ時間は好みだが、2〜3日後にはおいしく食べられる。

●ハクサイキムチ鍋
鍋に油をひいて豚肉を炒め、キムチを加えて全体に味がなじむよう、さらによく炒める。食べやすい大きさに切ったニンジンとダイコン、水を入れ、野菜がほどよくやわらかくなってからハクサイを加える。続いてネギ、ニラ、豆腐を入れ、みそで味をととのえ、煮こんでいく。

※『家の光』2015年1月号から。
情報は取材当時のものです。

佐々木 泉
写真家の光写真部
調理

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