食と農のウェブマガジン Pikkari

1

柔軟な発想や熱意で大人気

【高校発のヒット商品】 魚醬(ぎょしょう)「最後の一滴」 夢は大きく海外輸出へ 

2016.02.15新潟県立海洋高等学校 生物資源研究部 新潟県糸魚川市(JAひすい管内)

農畜産物・水産物の加工品を作る高校生の取り組みが、全国各地で話題を呼んでいる。地域に根づいた食材を使った名産品を売り出そうと試行錯誤する生徒の思いと行動は、いまや、地域おこしに欠かせない存在となっている。

 新潟県糸魚川市を流れる能生(のう)川には、毎年11月になると、 大量のサケが遡上(そじょう)してくる。しかし、その有効活用法は長年、地域の漁業関係者の頭を悩ませていた。 能生川流域に校舎を構える海洋高校では平成19年から、食品科学科の生徒が授業で地元の水産業者と協力して、遡上したサケを使ったスモークサーモンを開発し、販売してきた。しかし、その材料には魚体が大きく、かつ傷が少ないものしか利用できなかった。

ろ過作業を徹底したことで、琥珀色に輝く製品に

写真提供●新潟県立海洋高等学校

 そんな状況をみて、新たな活用法を提案したのは、海洋高校の生物資源研究部の生徒たちだ。25年から、サケの魚醬「最後の一滴」を製造している。1年生部員の三澤甲斐君は、「資源の有効利用が世界的な問題になっているなかで、サケを余すところなく使う魚醬造りは、地域だけでなく、社会全体に貢献できる活動だと思います」 と、活動のやりがいを語る。

瓶詰めは、90℃のスチーマーで瓶を5分間殺菌してからしょうゆを注ぐ

道の駅マリンドリーム能生には、生徒が開発した商品コーナーがある

 現在は部員7人が、試供品を含め毎月約500本の魚醬を校内で製造。それらは地域の道の駅や土産物店で販売されているほか、糸魚川市内には、すし用のしょうゆとして使う店もある。また、地域内外の食に関するイベントにも参加し、生徒みずから「最後の一滴」をPRする。4月から魚醬造りは、一般社団法人化している高校の同窓会が管理する新設の工場でおこなわれる。また、「最後の一滴」は、海外への販売も視野に入れているという。 1年生部員の木村克弥君は「海外でも通用するように、今は英語を一生懸命勉強しています。自分たちが作った商品がどこまで広がっていくのか、とても楽しみです」と決意を語る。

「最後の一滴」
道の駅 マリンドリーム能生で常時販売。100mL入りが686円、200mL 入りが1048 円(どちらも税込み)。
糸魚川市能生小泊3596-2 ☎ 025-566-3456

※『家の光』2015年4月号から。
情報は取材当時のものです。

写真家の光写真部
調理

この記事は参考になりましたか?
なった時はピッカリボタンを押してください。

ピッカリした人現在1

私も試しました。やってよかった。もっとこうしたらなど あなたのピッカリコメントをお願いします

みなさんのピッカリコメント

地域情報 最近の記事